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日産ラシーンの思い出と交通事故の経済的全損のお話

弁護士
日産ラシーンという車が発売された約30年前のこと。
テレビのCMは、井上揚水か誰かの歌がBGMで、どこでもドアをラシーンがジャンプして通りすぎるような映像だった記憶です。
当時、友達に対して、「RV車(当時はそう呼んでいた。今のSUVのこと)なのに、オフロードっぽくなくて変だね。RVっぽくなくて中途半端だよ」という自分の意見を言いました。
でも、SUV全盛の今、ラシーンは約30年を先取る超先進的なデザインだったのだと感じます。
当時、あまりヒットせず、現在の市場に出回る台数も少なくて、中古車が高額で取引されています。
そんな車好きの話で終わろうと思いました。
が、弁護士なんで、それっぽい法的な話を少しだけしておきます。
物損の交通事故で、中古車が損傷すると、レッドブックという年式型式ごとに中古車価格が羅列されている本があり、それでその車の価格を決めるのが通常です。
そのレッドブック価格よりも修理代金が高い場合、経済的全損といって、レッドブック価格までしか損害にならず、それだけしか事故の相手方に請求できないとされています(要は頭打ち)。
でも、車好きの弁護士からすると、もしラシーンだけでなく、その他マニアやオーナーには、レッドブック価格は安すぎて、実勢価格は絶対に高い!と感じる車もあって、そのような場合、少なくともうちの事務所では、私が部下の弁護士に対し、「この車はレッ

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