昨年あたりから、全国の中小企業を狙った詐欺集団の被害の相談が多数、私のもとへ来ております。
その共通した手口は、M&A会社で会社買収を手掛けるN、多数の中小企業を傘下に収めるホールディング会社と称するL社、及びその代表者HとKという3人組が、中小企業の経営者に、極めて良い条件での会社買収をもちかけるものです。全株式を高値で買い取り、株式買取時に高額な慰労退職金等を旧経営者に支払う、その後の経営は旧経営者に委ね、利益の半分を旧経営者などに支払うなどと、いかにも経営者が喜びそうな好条件を約束して会社を乗っ取るというものです。
彼らは、一旦、株式譲渡を実行すると、Kが、その足で法務局に行って、会社の株主として会社の登記を変更し、変更した会社登記を利用して次の詐欺の道具とします。一旦、会社登記が変更されると、もう彼らのやりたい放題で、その会社は倒産を免れません。もちろん、当初の約束が果たされることは、ありません。
彼らの出身は東北の方面らしいですが、その被害は、地元山形・福島等だけでなく、東京は勿論、横浜、名古屋、富山等々全国に広がっています。
私としては、被害にあった会社の事態収拾の相談に乗るとともに、これ以上の被害の拡大を防ぐため、警視庁捜査二課の捜査に協力しながら、彼らのこれ以上の活動を押さえるよう模索しています。
Source: 弁護士の良心
コメント