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金融教育の重要性

 私が大学受験をするときに、東大であれば、文Ⅰ(法律進学コース)か文Ⅱ(経済進学コース)のどちらかにするか(文才のない私には文Ⅲは無理)少し迷った。ただ、自分の成績との関係で入りやすく、「法律の条文をあれやこれやと解釈して何が面白いのか?」との偏見で、経済学部を目指した。そして、銀行や証券で働く、金融マンになった。
 その後、どういうわけか分からないけれども弁護士になって、10年弱ほど仕事をしてみて、その当時の私の判断は正しかったとの思いを強くしている。
 この10年、中小企業のデリバティブ取引、FX取引のトラブル、そしてソーシャルレンディング問題に取り組んできた。金融を専門にしてきた者にとっては、それらの問題点は、すべて、加害者である銀行、証券会社、そして金融商品取引業者にとっても、同じ認識・価値観を共有できる「金融の常識」の範囲内の当たり前の内容に過ぎない。もっと端的に言えば、銀行・証券会社・金融商品取引業者にとっては、「何を騙したのか」明白である金融取引に過ぎない。しかし、これらを、いざ司法判断に委ねることになると、ことは簡単でなくなってしまう。司法の大元締めである最高裁判所ですら、これらのことを全く理解しようとしないことには、唖然としている。
 これは、最高裁だけが無知なのではない。このような金融商品トラブルにかかわる報道をするマスコミにとっても、工夫のいる話題となる。

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