「どうしますかね?」と裁判官、保釈中で自由の身の被告人がまたしても欠席した判決期日終了後での検察官も交えた協議。
「連絡は、とれています。粘り強く説得しますので、改めて判決期日を入れてください。」と私。
「どちらにしても(被告人が出席しない限り)判決はできないけれど、保釈の取消手続きせざるを得ないし。」との裁判官の発言に、検察官もうなずく。
「保釈金300万円もぼっとり(没収の意味)にもなりますので、もう少し時間的な余裕をください。被告人からは、私のところに毎日連絡が入っています。被告人は、精神的にはまだまだ子供です。なんとか説得して、出頭させますから。」全く自信はないが、そういわざるを得ない。
あえて「私の監督が行き届かなかったことも理由の一つなので、もう少しだけ時間をください。」とあからさまに同情を買おうとする私に、「先生も大変ですね。」と乗ってくれた裁判官と検察官。
「本当に出頭する可能性はあるのですか?」「被告人は、まだ子供です。学校に行かなくてはいけないことは分かっていても、どうしても行けない子供と同じ状況なのです。本人は、頭の中では出頭しなくてはいけないとの気持ちと葛藤していますので、もう少し時間をください。」
はたして、事務所に戻ると、すぐに被告人から電話が入る。「もうじき着く。今、電車に乗っている。」と判決期日の開廷5分後に、私の携帯に電話をしてき
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