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一貫性の原理

弁護士
先日,論破のコツの中で,一番重要だと思うのは,いったん出した主張でもやっぱり弱いと思ったら,さっさとひくことですと書きました。歴史上の戦争の場面なんかでも意地になって無駄な戦いをしたケースが多々あると思いますが,わざわざ負ける戦いをする必要ない。四面楚歌の状況で後は散り際の美学といったことでもなければ・・・しかし,実際の訴訟の場面では,ほんともうそこは勝負付いているやろという論点でも,執拗に食い下がってくる相手方弁護士にしばしば遭遇します。これには,心理学者のチャルディーニも指摘しているように人間は,自分に一貫性を持たせたい要求を持つということも影響しているように思われます。人間はいったん自分で決定を下すとその正しさを信じたいという強い欲求に支配されます。そして,言動,態度に一貫性を持たせようとします。この欲求は,我々が意識している以上に強力です。ころころ態度や言動が変わるようでは,社会的,対人的に信用されないので,社会的存在である人間は一貫性を保とうという強い欲求に支配されているのです。もちろん,この欲求は悪い面だけはありません。約束が守られるのも,この一貫性の原理によるところが大きいといえます。ただ,間違った方向に進んでいるのに,一貫性の原理に支配され,猪突猛進というのも建設的ではありません。約束まで至ったようなことは当然守るべきですが,訴訟でいったんした主張などは,やっぱり弱

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