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社労士の知恵 6

6.Aさんの悩み
 先日、筆者の熱烈な読者の1人、30代後半と思われる男性Aさんが、私の事務所に訪ねてきました。
Aさんの相談は「開業するつもりで社労士の資格を取ったものの、なかなか開業に踏み切れない」というものでした。
私はその質問に対して、なぜ開業に踏み切れないのですか、と尋ねてみましたところ、
彼は「長年勤めてきた会社を退職して、この仕事で本当に食べていけるのかどうか不安だ」と言うのです。
また「自分の能力についての不安」などについても訴えておりました。
 Aさんの言うように、だれしも開業には不安を覚えるものです。
まったく経験したことのない世界へ、裸一貫の人生を歩み始めるのですから、これは相当の覚悟と勇気のいることです。
会社を飛び出して最初に感じるのは、いつ病気になって、いつ家族たちが食べられなくなるかもわからない、何の保証もない世界に飛び込んでいくという不安です。
これほど不安な人生はないと思います。だからAさんの不安は、私には痛いほどわかります。
 私はいま、全く保証のない世界で生きている人間です。しかし私は20有余年間そうした不安と闘ってきました。私はAさんに言いました。
「それではなんのためにこの資格を取ったのだ」と。
この資格を取得するのに2年も、人によってはそれ以上時間をかけて取った「資格」を「死格」にするなんて、それは宝の持ち腐れというものです。(続く)

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