「これは、貴女が生まれた年のワインなんだよ」とお父さん。
「えー」と、20歳になった娘が、家族のテーブルに出されたワインのラベルを眺める、「シャトー・・・らとーる・・・、これって高いんじゃない!?」
「そう、今、買おうとすればネットで探しても10万円では買えないよ、ましてやレストランで頼めば、20万円かな」と自慢げ。
「ええっ・・・」(そんな高いワインよりも、同じ金額をもらった方が嬉しかったんだけどと思いつつ)心優しい娘は、「うれしい!飲むのがもったいないね、でも、どうしてそんな高いワインを?」
「貴女が、生まれた年は、当たり年と言われる年だったんだよ、貴女が生まれた記念にと買ったときは、1万円ぐらいだったんだけど、その後、中国の人とか今までワインを飲まなかった人たちも買うようになる一方で、その年のワインはそれ以上供給されないだろ、減る一方だから・・・(しまった「1万円」なんて正直に言わない方が良かったかな)」
「なんだ、でも、ありがとう、1万円でも高いよね!」
「貴女が、生まれたときは、お父さんも駐在先のロンドンでバリバリ働いていたけど、まだ若くて安月給だったから、それでも随分思い切って買ったのよ」と、お母さんのフォローが入って、その当時の若い夫婦と幼かった娘の昔話で、成人式のお祝いの夕食は盛り上がった。
こんな成人式のお祝いも、ビットコインだとこうならるかも。
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