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債権法改正について(26)(保証4)

司法書士の岡川です。債権法改正で、全体的に保証人の保護が強化されています。その流れで、「事業に係る債務についての保証契約の特則」として、主債務者が事業者である場合の新たなルールがいくつか追加されています。これは、今回の改正における大きな改正点のひとつです。第465条の6 事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約は、その契約の締結に先立ち、その締結の日前1箇月以内に作成された公正証書で保証人になろうとする者が保証債務を履行する意思を表示していなければ、その効力を生じない。会社等の事業者が事業資金として貸付を受ける場合、個人が連帯保証人をつけるよう求められることも多いですが、その場合、連帯保証人(になる人)は、必ず公正証書で意思表示をしないといけないことになりました。公正証書が作成されていないと、連帯保証契約が無効となります。法人が保証人になる場合は除外されています(同条3項)。事業をやっている友人から頼まれて、あまり深く考えないで連帯保証契約書にハンコを押してしまい、事業が失敗して連帯保証人として莫大な債務を負う…というのはよく聞く話です。そういうことがないよう、事前に公証人による確実な意思確認を経なければならないことになりました。公証人が何を確認するかというのは、同条2項に細かく定められています

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