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医療事故紛争解決事例17〜大動脈解離の見逃し①

弁護士
 新型コロナ問題は、緊急事態宣言が解除されて一息ついたかと思う間もなく第2波とやらで、ほんとうに憂鬱なことです。メディアでは、感染者に対する隔離のみならず、罰則付きの行動制限を求める声も堂々と報じられるようになりました。
 この問題については、いずれきちんと書きたいと思っているのですが、今日は、感染症予防法の条文を二つ示すにとどめておきたいと思います。
(国民の責務)
第4条 国民は、感染症に関する正しい知識を持ち、その予防に必要な注意を払うよう努めるとともに、感染症の患者等の人権が損なわれることがないようにしなければならない。
(最小限度の措置)
第22条の2 第16条の3から第21条までの規定により実施される措置は、感染症を公衆にまん延させるおそれ、感染症にかかった場合の病状の程度その他の事情に照らして、感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要な最小限度のものでなければならない。
 なお、「第16条の3から第21条までの規定により実施される措置」というのは、検査(第16条の3)、健康診断(第17条)、就業制限(第18条)、入院(第19〜21条)を意味しています。
 さて、しばらくお休みしていた医療事故紛争解決事例シリーズの第17回です。
 以前、腹部大動脈瘤破裂見逃し事件のエントリーで書いたとおり、急性発症かつ安静時痛の腰背部痛の患者を診察する際に、優

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