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農林系・地方金融機関の生き残る道

 今日の朝日新聞朝刊第2面で、今回の不正流出事件について、ゆうちょ銀行を「『・・経営体質そのものが問われる』と批判する。」との私のコメントが掲載されました。
 この事件に関するコメントとしては、それだけのことですが、これら事件の背景と、金融機関の「経営体質」についての私の意見を補足しておきます。
 戦後、もう50年以上前からですが、今回の郵政グループに限らず、農林中央金庫等いわゆる農林系、また、地銀や信金等地域金融機関は、もっぱら各地域(いわゆる地方)で預金を集めて、それを中央(日銀や、短期資金市場を通して大企業に貸し付ける都市銀行)に資金を供給する役割を担ってきました。高度経済成長で、資金の足りない大企業が多数あった当時では、それは5%6%の金利がつく時代でした、日本国民みんな幸せになれたシステムでした。
 しかし、そんなシステムは、ゼロ金利社会の到来とともに、崩壊しました。当然の結果として、集めた預金を運用しなくてはならない金融機関は、困ります。運用先を求めて、株式や外国債券、外国株式等々、いろいろ模索せざるを得ません。私が、金融機関、特に外資系金融機関にいたころは、今回の、郵政グループは「yucho,kampo」と呼ばれる最優良顧客(要するに、外資系金融機関にとってのカモ)でした。
 それら金融機関のすべてを、護送船団方式で、徹底的に保護してきた日銀も、いつの頃からか(た

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