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医療事故紛争解決事例19〜大動脈解離の見逃し③

弁護士
 医療過誤紛争の中には、たった1度だけの診察の機会に、ある疾患を見逃したことが死亡に繋がるというパターンのものがあります。その典型的な疾患の一つが大動脈解離であり、前回紹介したのがまさにそのようなケースでした。今回も、同様のケースを紹介したいと思います。
 
 Aさんは43歳の男性。奥さんと子ども3人を自宅において、単身赴任中でした。
 デスクワーク中、突然に腰背部痛を発症したAさんは、上司の判断でB病院に救急搬送されました。救急搬送に付き添った後輩の話では、Aさんは顔面蒼白で、脂汗を流し、身の置き所がない様子で、休憩室のソファーに腰掛けたり、横になったりしていたそうです。
 救急報告書によれば、収容時の血圧は167/145という高血圧でした。
 搬入されたB病院で診察したC医師も、Aさんが痛みでじっとしていられない状態であったことを記録しています。ボルタレン座薬を挿肛してもその痛みは治まらず、ペンタジン注射でいくらか痛みが緩和したようですが、それでも、Aさんは相変わらずじっとしていることができず、立ったり座ったりしていたようです。
 C医師は、痛みの原因として尿管結石を疑い、上腹部~骨盤の単純CT検査をオーダーしました。しかし、異常は見られませんでした。C医師は、Aさんに対して、痛みの原因は「急性腰痛症」である旨を告げたうえ、もし痛みが持続、繰り返すようなら、かかりつけの整形外科

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