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金メダルを噛んだら器物損壊罪か?

弁護士
某市長が,表敬訪問したアスリートの金メダルを噛んだ行為が,ニュースになっています。金メダルを噛む行為は,器物損壊罪に該当するか?まず,噛んで傷が付いてしまったような場合は,器物損壊罪に該当しうることになります。では,噛んだけど,傷が付いてない場合はどうか?器物損壊罪の「損壊」は,物理的に物を壊してしまう場合に限られません。明治時代の判例ですが,飲食店ですき焼き鍋に放尿した事案で,器物損壊罪の成立が認められたものがあります。このケースで裁判所は,損壊には,事実上,感情上その物を再び本来の目的に供することができない場合も含まれるとしました。そして,このケースのすき焼き鍋は,飲食店で来客の飲食用に供するものだから,再び営業用に供することができないとして,損壊に当たるとしました。おそらく,物理的に問題がないのに器物損壊罪が成立するのは,このケースが限界的事例ではないかと。そして,金メダルは,噛んでも,事実上,感情上その物を再び本来の目的に供することができないとまではいえないだろうと思われます。ただ,刑法上は責任を問われなくても,民事上の不法行為責任は別問題です。一般には,物を噛んでも傷がなければ,損害が発生したと認められない可能性が高そうです。ただ,金メダルとなると,さすがに全く損害がないとはされないのではないかと。そして,金メダルが極めて貴重なものであること,それに対する本人の思い入れ,

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