「保佐から後見」「後見から保佐」への変更
今の後見制度。「保佐から後見」「後見から保佐」への『類型変更』という手続きは家裁で用意されていないため、新しい類型で新規に申立てをし、すでに受けていた審判は、家裁の職権で取り消される、取扱いです。補助、保佐の審判を受けられた方も、認知症であれば、年齢を重ねられると共に、いずれ後見相当になられる、というケースがほとんどですが、ご本人の支援をする上で差支えがなければ、あえて類型を変える手続きをする、ということを考えたことはないです。一方、後見から保佐、補助へというのも、一般的には考えにくいことですが、裁判所は医師の診断書を元に判断する、というのが実情。医師の診断書も物足りないことが多い、というの実情です。後見で審判は下りたけど、実はそうではなかったかな、というケースもあります。本人の「権利を奪うのは最低限にすべき」ではありますが、実際のところ、補助であっても、後見であっても、本人の意向に反したことをするわけではない、のは同じ。補助人として、家裁の許可を取って、居住用不動産を売却する手続きをしたこともあります。ウチの事務所で、類型を変える手続きをしたのは1件のみです。感覚的に、「保佐から後見」に変えるのは難しくなくても、「後見から保佐」に変えるのは、本当にご本人の状態がそうなのか、という部分で、家裁も段階を踏まれた気がします。時間がかかりました。手続きの流れなど、コラムにまとめています
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