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医療事故紛争解決事例26〜ABCD2スコア6点のTIA(一過性脳虚血発作)を、てんかん発作と誤診し、脳梗塞発症予防を行わず、TIAから17日後に広汎な脳梗塞を発症した事例

弁護士
 いつまでこんなに暑いんだろうとぼやいていたのがつい先日のことなのに、今朝は、クロゼットからダウンジャケットを選びました。そういえば、近所のキンモクセイも、ここ数日、甘い香りを漂わせるようになりました。
 短い秋を、大切に過ごしたいですね。
 前々回に引き続き、脳MRA(Magnetic Resonance Angiography:磁気共鳴血管撮影法)に関係する医療事故紛争を紹介します。
 
 Aさんは78歳の男性です。後縦靱帯骨化症の持病があり、四肢の痺れには悩まされていましたが、歩行にも杖などは必要とせず、自動車の運転も可能で、奥さんと2人で特段の不自由なく生活していました。
 お正月から下痢が続き、ウイルス性腸炎と診断されたAさんは、B病院に入院しました。そして、入院後18日目に、Aさんは、ベッド脇にうつ伏せで倒れているところを発見されました。
 発見時、Aさんは開眼しており、意識状態はJCSⅠのレベルでしたが、発語ができず、右上下肢麻痺がみられました。この状態は2時間後に回復し、しっかりした発語が可能となり、右上下肢の麻痺も解消しました。この日に撮影された頭部CT及び翌日に撮影されたMRIには、特段の所見はなかったとされています。
 このイベントについて、B病院はてんかんの複雑部分発作によるものと診断し、なんの治療も行っていません。
 それからさらに17日後、Aさんは、

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弁護士
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