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債権法改正について(33)(更改)

司法書士の岡川です。民法を勉強していて、言葉は知っているし何となくイメージできるんだけど実際のところ正確に把握できてるか不安というかたぶん不正確なんだろうなと思わざるを得ない法律用語ベスト10くらいには入りそうな概念といえば、そう、「更改」ですね。まず「更改」の概念から説明しなければ…と思いましたが、既に過去の記事で書いていました。参照→「契約の更改」というわけで、地味に更改の規定についても改正の対象となっています。まずは更改の定義ですが、こうなりました。第513条 当事者が従前の債務に代えて、新たな債務であって次に掲げるものを発生させる契約をしたときは、従前の債務は、更改によって消滅する。一 従前の給付の内容について重要な変更をするもの二 従前の債務者が第三者と交替するもの三 従前の債権者が第三者と交替するもの現行法では、「当事者が債務の要素を変更する契約をしたときは、その債務は、更改によって消滅する。」となっていたので、より具体的な定義になりました。現行法との異同でいうと、基本的には従前の解釈の明確化だというのが一般的な理解です。なお、条件の変更は債務の要素の変更とみなす「みなし更改」の規定である513条2項が削除されたわけですが、これは、実務上用いられたことがなく、存在意義に乏しいとされたからです。実質的に大きな変更となったのは、514条以下です。まず、債務者交替の更改ですが

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