スポンサーリンク

要件事実の大切さ 2

ところで、平成24年5月末、大阪の大手外食産業に、労働者の申告により労働基準監督署の調査が入った。
結果、過去2年間にさかのぼり5億円もの未払い残業代の支払いを勧告され、代表者が書類送検された。
この事件の詳細がどうであったかは知る由もないが、もちろん、支払うべき賃金は支払わなければならない。約束は約束だ。
ただし前述したとおり、輩とでもいうべき、さもしい労働者の、賃金支払いの要件に適っていない残業代まで支払う所以(ゆえん)はない。
こうした主張をするとき、「要件事実」に沿ってこれをすることになる。
つまり当事者だけで問題の解決が図られなかった場合を視野に入れ、裁判を見据え、主張に法的根拠を意識しながら、論点整理をしなければならないということだ。
これは、何も、残業代請求に限ったことではない。
懲戒解雇も、整理解雇も、雇止めも、配転命令も、さらにはセクハラもパワハラも、すべて要件事実の観点から事件を俯瞰していかなければならない。
好むと好まざるとにかかわらず、社会保険労務士を始めとして、会社の経営に携わる経営者、人事担当、さらには司法書士・税理士・行政書士といった、
弁護士以外の隣接法理職種も含み、要件事実の基礎を身に着けていなければ民事訴訟に勝つことはできない(ちなみに、弁護士は、徹底的にこの考えが鍛錬されている)。
備えあれば憂いなし。健全な企業経営を推進するため、その途中で起

リンク元

コメント

タイトルとURLをコピーしました