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司法書士が不動産業者に顧客を紹介して紹介料を貰うことは倫理違反か

司法書士の岡川です。今日は司法書士業界内のマニアックな話。司法書士は、司法書士法や司法書士法施行規則といった法令遵守義務を負っていることはいうまでもありませんが、司法書士法には会則順守義務(23条)が定められているので、所属する司法書士会の会則違反は、会則順守義務違反という法令違反になります。さらに司法書士が守るべき行為規範としては、法令と会則だけでなく、「司法書士倫理」というものもあります。司法書士倫理というのは、「人としてどう生きるか」といった道徳的な意味でのルールではなく、司法書士として求められている基本姿勢や行動基準について定めたものです。一般的な「倫理」と違い、司法書士倫理は抽象的な概念ではなく、具体的に成文化された規定です。司法書士倫理に違反したからといって直ちに違法になるわけではありませんが、場合によっては、司法書士法上の品位保持義務違反等に該当する可能性があり、懲戒の対象ともなりえます。さて、司法書士倫理の中に、不当誘致等の禁止というものがあります。その典型例が、紹介料(キックバック)の支払いであり、司法書士は、誰か(他士業者や不動産会社等)から依頼者を紹介された場合に、その紹介者に紹介料を支払ってはいけません。一般社会の商取引の中では、顧客を紹介してくれた相手に対して紹介料を支払うのは、ごく普通の(何ら違法性のない)行為ですが、司法書士は、お金を払って依頼を誘致す

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