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手書き文字の字体について

司法書士
お久しぶりです。リーガル漢字担当の総務部・網本です。
今回は手書き文字の話をしたいと思います。
パソコンやワープロがなかった頃、文章は手書きが基本でした。印刷物を作る場合は手書きの原稿から組版という作業を行い、その後いろいろな工程を経て印刷されます。電子データがメインとなった現代でも個々の工程の内容は異なりますが、大まかな流れ自体は同じです。
一番大きな違いは、入稿の方法が手書き原稿からデジタルデータに変わることにより、原稿の文字がそのまま後の工程に流れる、という点です。手書きの時代は、入稿された原稿を読んでその文字を並べていくので、「手書き文字の解釈」という工程がありました。手書き原稿は多種多様で、文字が崩されていたり、漢字が略されていたりすることもあります。とんでもない悪筆の方も居られたりします。原稿の文字を解読し、しかるべき文字をわりあてていく、その過程で略された文字が正しい漢字に直されたりします。
「正しい漢字とはなにか」については、過去の私の記事でも何度か取り上げてきました。いろいろ定義や考え方はありますが、「手書き文字」については、とりあえずは伝わればいいので、あまり厳しく考える必要もないと思います。しかし印刷物については、それぞれの局面の定義に沿った「正しさ」が求められると思います。
実例で考えてみましょう。あなたは誰かに手書きの原稿のワープロ入力を頼まれました。その

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