被後見人さんから「病気の人が医師免許を取ったら、病気が治るんですか」と聞かれたので、笑いながらも「そんなことないでしょう」と、素で答えてしまいました。「医者の不養生」という言葉もありますが、意外と自分のことは分からないもの、ではないかと思います。しかし、「誰かの病気を治したくて医師を志した」という話は聞きます。私もそうです。自分の実家で、「相続」が「争族」になった経験をしたから、司法書士になった。法律の知識があったら、こんなことにならなかったんじゃないかと思って、司法書士になった。ただ、結論として、「司法書士の知識があったら揉めないか」というと、そんなことはありません。法律的な手段を使う以前に、「家族仲良くすること」が究極の相続対策です。これは、もしかしたら、司法書士になったから知れたことかもしれません。司法書士をしていたから助かった場面、というのは何回かありますが、いくら法律の知識があっても、使い方を間違うと凶器になるし、気を付けないとトラブルの当事者になる可能性があることは、一般の方と変わりません。
Source: 吉田浩章の司法書士日誌-堺市堺区-
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