ネットフリックスで『地面師たち』を見てから、そういえば、本があったんじゃないかと、事務所の中、探してみました。『地面師』(講談社 森功著)。未読でした。「積水ハウス事件」の他、「アパホテル溜池駐車場事件」など、複数の実話を少しずつ取り込みながら、まとめられています。ドラマのような面白さはありません。『地面師たち』は、業界外の人の中でも、噂になっているようです。本の中でも、しきりに出て来る「中間業者」の存在。BがAから買って、それをCに持ち込んで買い取らせ、同日に決済する、という手法は、「中間省略登記ができない」とされている現状では、規制したほうがいいんじゃないか、と。せめて、銀行融資が下りない、とか。「中間省略登記はできない」とされているのに、「できるようになった」と主張される業者さんと、衝突したこともあります。実務上「第三者のためにする契約」として存在しています。俗にいう「三為(さんため)」ですが、ウチの事務所での直近の例では、登記のご依頼、辞退させてもらいました。実態が要件を満たしているように見えないのに、無理やり要件に合うように当てはめる、ことには、関与したくないのが正直なところです。
Source: 吉田浩章の司法書士日誌-堺市堺区-
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